かすマラ川柳2013 掲載作品40句の解説

kasumara2013k2茨城弁かすみがうらマラソン応援川柳=通称:かすマラ川柳

今年も700件以上の投稿作品の中から、大会当日のマラソンコース上に40作品が掲載されました。

これら優秀作品40点を私イバラキングの解説付きで紹介させていただきます。

Contents

かすマラ川柳2013 40句の紹介と解説

※カッコ内は掲載地点です。

沿道で まっつぐ行けと 叫ぶ父 (12km)

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  • まっつぐ=「まっすぐ」という意味で、お父さんがえらく興奮して応援している姿が目に浮かんできますね。

よーぐ来たなあー 茨城弁で おもてなし (かすみがうら市入口)

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  • 沿道で応援する地元の人の人柄が伝わる作品です。ぶっきらぼうなんだけど、素朴であたたかい茨城弁の魅力が詰まっていますね。
  • 「よーぐ来たなあー」は「ようこそいらっしゃい」と訳してもいいでしょう。

いやどうも 返す言葉も いやどうも (かすみがうら市入口)

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  • ランナー同士や応援している人たちとのコミュニケーションを、茨城でよく使われる「いやどうも」を使って表現しています。この場合の「いやどうも」は「どうも!こんにちは!」というような意味ですね。

 かすマラ路 せーせとしてる 人と土地 (かすみがうら市入口)

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  • 茨城の人柄、土地柄の両方を「せーせと(=清々と)」という茨城弁を使って表現しています。

帆引き船 みでえに風受け おっぱしれ (13km)

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  • ランナーを霞ヶ浦の風を受けて疾走する帆引き船に例えて応援していますが、「走れ」ではなく茨城弁の「おっぱしれ」を使うことでより力強さが増していますね。

あわでんな!! あんまし飛ばすと  バテッペよ (14km)

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  • 冷静なペース配分を呼びかける内容なのに、言ってる本人が興奮しているギャップが楽しいですね。

「また来(く)っぺ」 明日はきっと 言ってっぺ (美並小スポ少)

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  • 「来っぺ」は「来よう」という意味です。走っているときはつらくても、次の日になったらもう来年の大会のことを考えてしまう・・・そんなランナーの気持ちを代弁していますね。

美ジョガーの 花が咲いたべ かすマラ路 (15km)

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  • 「美ジョガー」と、その後にくる「花が咲いたべ」という茨城弁のギャップがおもしろいです。

でれすけめ!! 自分の敵は 自分だべ (16km)

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  • 自分を「でれすけ(=バカ者)め!!」と叱咤激励する川柳ですが、「バカ」ではなく茨城弁の「でれすけ」を使うことで少しキツさが取れて、マイルドでコミカルな印象になっています。

こわいけりゃ 休みながらで 行きなんしょ(16km~17km付近)

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  • 応援している人の優しさが感じられる作品ですね。
  • こわいけりぁ=「疲れたら、しんどかったら」、行きなんしょ=「行ってくださいね」という意味です。

あだしだら ケヅから数えて 1等賞 (16km~17km付近)

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  • 随所に茨城弁の濁音が使われています。「あだしだら」は「あたしったら」という意味ですね。茨城弁を使うことでコミカルな印象になって、自虐的な笑いを誘います。

途中棄権 誰もせめんな しゃあんめよ (17km)

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  • 途中棄権は本人が一番悔しいでしょうが、そんなときに茨城弁で「しゃあんめよ」=「しょうがないよ」とあたたかい声をかけられれば、あきらめがつくかもしれません。

走るたび 空気いかっぺ 深呼吸 (18km)

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  • 「いかっぺ」=「いいでしょう」という意味です。思わず深呼吸したくなるような澄んだ空気というのもかすみがうらマラソンの魅力の一つですね。

一人じゃね みんなで応援 してっから (19km)

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  • 一人じゃないよ!みんなで応援しているよ!という気持ちを平易でわかりやすい茨城弁であらわしていますね。

おめさまの 走る姿も みばいどね (ビジターセンター)

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  • 「おめさま」=あなた、「みばい」=見栄えがいいという意味です。やや上級者向けの茨城弁を使ってランナーの走る姿の美しさを表現していますね。

オメだっぺ? さっきオレごど 抜がしたの (ビジターセンター)

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  • ランナー同士のエキサイティングなやりとりを詠んだ句ですね。
  • 「俺のこと」が「オレごど」になっている点も、会話のリアルさを表現するのに一役買っていて素晴らしいです。

ごじゃっぺが まさかまさかの ゴールいん (ビジターセンター)

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  • 「ごじゃっぺ」は意味が広範に渡るため標準語訳が難しいですが、ここでは「ダメだと思われていた人」というような意味合いでしょうね。まさかアイツが!的な…(笑)

たまげたど 速いのなんの まねできね (ビジターセンター)

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  • 言葉にリズム感があり、また、茨城弁の使い方や会話の内容も非常にリアルです。実際にマラソン会場で交わされていそうな会話ですね。

給水処 ずんずりなんしょ すぎなもの (ビジターセンター)

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  • 「ずんずりなんしょ」は直訳すると「すすりなさい」ですが、実際は「いただいていってください」というニュアンスに近い言葉ですね。

ゴールまで いげば親父の 顔立つべ (22km)

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  • 家族が応援にきているのでしょう。面目を保つためにも、お父さんは絶対にゴールしなければならないのです。お父さん、がんばっぺ!

忘れんな ゴールでいぎあう 約束だ (佐賀小スポ少)

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  • 走るペースは人それぞれ…速い人も遅い人もいるでしょう。でもゴールで会うのだけは約束だ!…いいですねぇ。
  • 「会う」は、茨城で多用される「いぎあう」を使っています。

どーすっぺ 熱い応援 止まらねー (KSC)

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  • 応援する側もしだいに熱が入って、声援が止まらなくなってしまう・・・「応援する側のランナーズハイ」的な状況をうまくあらわしていますね。

ナイスラン 褒めっとのびっぺ おめさまは (KSC)

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  • 応援されるとつい頑張っちゃう!燃えてしまう!というランナーの心理をうまく表現しています。それぞれの言葉の選び方も絶妙です。

くるしーの おめだけだねー みなおなじ (KSC)

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  • 「あなただけじゃない」を「おめだけだねー」としていますが、茨城弁の言葉の選び方が秀逸ですね。普段茨城弁で会話している人でないと出てこない言い回しです。

でれこんで 走ってたっけれ だいだどな (23km)

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  • 中級レベル以上の茨城弁で統一されているのが素晴らしいです。
  • 「だらだらと、ぼーっとした状態で走ったらダメだよね」という意味になります。

湖道行く 帆曳の舟か おめさまか (24km)

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  • 霞ヶ浦名物の「帆引き船」を引き合いに出し、「文芸的」な雰囲気と見せかけつつ、茨城弁の「おめさま」でギャップを持たせた点が見事です。

湖岸吹く、今日のオメェは、風だっぺ。(25km)

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  • ランナーの走りを湖岸を吹く風に例えて応援しています。マラソン当日に吹く風は、爽やか風?それとも強い風でしょうかね?

 いがっぺよ 霞ヶ浦に 見とれても (25km)

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  • 霞ヶ浦の景色に思わず見とれてしまう様子をうまく表現されていますね。「いがっぺよ」=「いいでしょう」という意味です。

湖面背に 駆けるランナー まぢっぽい(まぶしいね!) (26km)

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  • 「まぶしい」という意味の「まぢっぽい」を使っていますが、湖面に反射した光がまぶしいというよりも、ランナーの走る姿にまばゆさを感じているのでしょうね。

しゃあんめよ 応援してんだ がきめらが (牛渡小スポ少)

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  • 「しゃあんめよ」は「しょうがないだろう」という意味で、ご本人はあまり乗り気ではない様子ですが、やはり子供たちが見ているとなると頑張っちゃいますよね。

光っぺよ ハスのしずくに 負けぬ汗 (27km)

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  • ランナーの汗を霞ヶ浦名産のハスについた「しずく」に例え、詩的な作品に仕上がっています。

歩っても 反則でねえよ 無理すんな! (28km)

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  • 「歩って(あるって)」は茨城県民が気付かずに使っている茨城弁の代表格ですね。

いやどうも! おめーの走りに ノーベル賞! (29km)

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  • 走りっぷりのよさをノーベル賞に例えています。茨城弁の会話に使われる「いやどうも!」も、この場合は感嘆をあらわす「いやどうも!」で、「いやぁ、すごいね!」的な意味となります。

はっこんで おっころばって はーゴール (下大津小スポ少)

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  • 「はっこんで」は「張り切って」、「おっころばって」は「転んで」、「はー」は「もう」という意味です。張り切って走っていたら、転びながらもいつの間にかゴールしていたという様子をリズミカルに詠みあげています。

ふんばれや 湖風が背中(せなが) おしてっど (31km)

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  • 広大な霞ヶ浦もランナーたちに声援を送っているかのようです。「ふんばれや」や「おしてっど」という茨城弁の言い回しに力強さがあって、川柳の内容にも合っていますね。

ゴール顔、 男も女も  わがんめな (32km)

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  • 最後の力を振り絞ってのゴール!このときの顔は、もう男なのか女なのか見分けがつかないほどの・・・(笑)。

あよおめえ ゆっくりおぢゃでも やってげよ (33km)

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  • 「あよおめえ」は「ねえ、あなた」という意味です。地元の応援エイドの方たちの姿が目に浮かびますね。「おぢゃ」はお茶です。

ゴールまぃ スタートダッシュ ビリのえじ! (34km)

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  • 遅い走りでも最後だけは意地を見せたい心境をうまく表現していますね。茨城弁の会話に見られる「い」と「え」の混同が使われています。まぃ=前、えじ=意地ですね。

ゴール前 いきぼえあがる 友の声 (かすみがうら市出口)

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  • 「いぎぼえあがる」は「息を吹き返す」という意味で、やや上級者向けの茨城弁ですね。やっとたどり着いたゴール前で友人の声援を受け、再びパワーがみなぎる様子がイメージされます。

知ってっけ? 完走っつうのは 蜜の味 (かすみがうら市出口)

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  • 走っているときはつらくても、やはり完走した後の充実感や感動は何事にも代えがたいものがあるのでしょうね。

 

 


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